北沢峠から藪沢新道へ
13:00 北沢峠から南アルプス林道を少し歩きます。ここはバスも通る道です。
ここから登山道です。少し下ります。
13:10 大平山荘です。営業していません。トイレも使えません。
北沢峠からここまで歩いてくる間、誰にも会いませんでした。同じバスに乗って北沢峠に来た人達のほとんどは、北沢峠周辺に宿泊するようです。
ここから樹林帯を登って行きます。
13:13 鋸岳(のこぎりだけ)榛の木展望台です。ここからの景色は・・・
すてきです!! さらに樹林帯を歩くと・・・
13:50 後ろに見える白い山は、甲斐駒ヶ岳です!
花崗岩(かこうがん)の白い色と、右に見える丸い形の摩利支天がくっきりです。甲斐駒ヶ岳は、富士山や槍ヶ岳のように、見えるとテンションの上がる山だなあ!と思います。
14:30 樹林帯を抜けて、沢沿いの道に出ました。沢沿いの道って、夏は水音が涼しく感じるから好きです。
なんだか、腕がチクチクする・・・と思ったら、私のアームカバーに蝶が止まっていました!!家に帰ってから調べると、ジャノメチョウ科のベニヒカゲ(紅日陰)だとわかりました。
「山と渓谷」3月号付録の「山のポケット自然図鑑」から引用します。
真っ黒い羽に紅色の紋が鮮やか。アザミなどの花から花へゆっくり舞う代表的な高山蝶。登山道や草原などでよく見られる。ときには登山者の手にとまり汗を吸う。
なんと、私の汗を吸おうとしたのでしょうか?
ここからの沢沿いの道には、かわいい高山植物の花がたくさん咲いていました。仙丈ヶ岳は花の百名山です。こちらのガイドブックには、
藪沢沿いは高山植物の宝庫。雪解けを待つようにして花々は一斉に開花する。見ごろは7月中旬から8月上旬ごろ。
と書いてあります。写真をいっぱい撮ったのですが、ほとんどはボケボケでした・・・。上手に高山植物を撮れるようになりたいものです。中ではよく撮れた写真の一部を紹介します。
名前は・・・ヨツバシオガマとオトギリソウと・・・自信がないのでこれ以上は書かないことにします。
この道の素晴らしいところは、高山植物の花々だけではありません。前を見上げると滝が流れていて、
後ろをふりむくと、どーんと甲斐駒ヶ岳です。
何度も振り向いて、ときどき見ながら登りました。藪沢新道は、すてきな道でした!
15:25 この分岐を過ぎて少し歩くと
15:35 馬の背ヒュッテに到着しました。
馬の背ヒュッテに泊まる
中に入って、チェックインします。
階段を上って、私の部屋はBです。
角に3つ並んだ場所の真ん中です。
この日、馬の背ヒュッテに泊まる単独の女性は3人いて、その3人を並べてくれたようです。(たぶん、年齢順?です。)平日にしては、1人分のスペースが狭いです。(土日はもっと混雑していて狭いらしいです。)部屋の中にリュックは持ち込めません。
部屋ごとに荷物置き場が決まっています。ここは、部屋Bの荷物置き場です。
必要なものだけ、自分の枕元に置きます。
どの部屋もいっぱいで、別の部屋には、クラブツーリズムのツアー客(10人くらい)も泊まっていました。
単独女性のうちの1人は、70代くらいの方でした。(Aさんとします。)
「年齢制限があって、ツアーにはテストを受けないと参加できないの。・・・1人ならテストを受けなくても来られるから。」
「1人でアルプスの山に来たのは初めて。」
「仙丈ヶ岳は、アルプスの山では一番楽だって書いてあるのよ。(ガイドブック等に)」
とおっしゃっていました。Aさんは、私と同じ時刻のバスで北沢峠まで来て、私とは違うルートで馬の背ヒュッテまで来たそうです。小仙丈ヶ岳分岐を通るコースです。
私が通った藪沢新道のコースは、雨が降ったりするとすべって危険だからやめた方がいいと、小屋の方からアドバイスされたそうです。
「年齢制限」が気になったので、クラブツーリズムのHPで調べてみると・・・
装備・レベルについて|あるく国内|登山・ハイキング・ウォーキング 旅行・ツアー|クラブツーリズム
75歳でした。クラブツーリズムのHPから引用します。
登山中級コースは原則としてご旅行出発日に満76歳以上のお客様はご予約いただけません。
・75歳までのお客様・・・通常通りご予約いただけます。
・76歳以上でご参加希望の場合・・・弊社発行の「登山パスポート 体力」(有効期限が当該コースの出発日より後のもの)を取得された方はご参加可能です。
Aさんは76歳以上だったのですね。4時頃には小屋に到着したそうなので、コースタイムくらいのスピードでは歩けたことになります。
私も、Aさんのように、75歳を過ぎてもコースタイムくらいのスピードで歩き、単独登山をできるくらいの体力を維持しよう!と思います。
小屋の様子の写真をたくさん撮ったので、紹介します。
食堂です。お酒が充実しています。(私は飲めませんが・・・。)
更衣室があります。これが、とても便利で重要です。私は翌朝、日の出前の暗い時刻に、更衣室の中で電気をつけて着替えてから出発することができました。時間によっては順番待ちになるのかもしれませんが、あるとないとでは大違い!です。(トイレくらいの広さの中に、物を置く台と鏡がありました。)山小屋によっては、暗闇の中でほぼ勘で着替え、勘でメイクして出発することになります。または、出発するときの服を着て寝ます。
トイレと水場は外にあります。
トイレです。
水場です。
乾燥室と荷物置き場です。
小屋の裏側です。
夕食前にカフェラテを飲んで休憩することにしました。
食堂では食事の準備が始まっていたので、外でいただきました。
夕食の時間は、4回分書いてありますが、この日は2回目までだったようです。
夕食のカレーです。
カレーとご飯はおかわり自由です。おかわりしたいおいしさでしたが、この日は歩いた時間が2時間半程度だったのに、広河原で食べたランチの後に、行動食としておにぎりを2個も食べてしまったので無理でした。
小屋の裏からは、甲斐駒ヶ岳が見えました。かっこいい!!
夕食後、6時30分くらいまで甲斐駒ヶ岳を堪能しました。
甲斐駒ヶ岳の右側からは、御来光が見られるそうです。
でも、ここから御来光を見たら、多くの宿泊客と一緒に大勢で見ることになります。小屋を出発する時刻も重なりそうです。
混雑が嫌いな私は、朝暗いうちに小屋を出発し、静かな場所で御来光を見ることに決めました。